【2025年最新版】複合機の導入に活用できる補助金・助成金を徹底紹介

複合機・コピー機

複合機はオフィス業務を1台に集約しているため、各機能を有した機械を買わずに済みスペースの節約ができます。
しかし、1台当たりの金額は100万円以上かかるため、購入を躊躇してしまうケースも多いでしょう。

そこで、国や自治体では、複合機の導入に利用できるさまざまな補助金や助成金を用意しています。

この記事では、コピー機・複合機購入時に活用できる補助金や助成金をご紹介します。
コピー機・複合機の購入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

コピー機の導入に活用できる補助金

コピー機・複合機の導入時に活用できる補助金は以下の2種類です。

  • ものづくり補助金
  • IT導入補助金

それぞれの、対象者や支給条件などについて見ていきましょう。

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、中小企業庁および独立行政法人中小企業基盤整備機構が実施する補助金制度です。
経済活性化を目標としており、中小企業や小規模事業者が設備投資を実施する際の、経費の一部を負担してくれます

参考:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

対象者

ものづくり補助金の対象となるのは以下に該当する方です。

  • 中小企業者
  • 小規模企業者・小規模事業者(従業員数が20人以下の会社や個人事業主)
  • 特定事業者の一部
  • 特定の条件をすべて満たす特定非営利活動法人
  • 特定条件をすべて満たす社会福祉法人

特定非営利活動法人の条件としては、従業員数が300人以下で、「特定非営利活動促進法」に規定する特定非営利活動法人であることなどが挙げられます。

社会福祉法人の条件としては、従業員数が300人以下で、なおかつ社会福祉法で規定されている所轄庁の認可を受けていることなどがあります。

支給条件

ものづくり補助金の支給を受けるためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。

要件内容
付加値額の増加要件全社の付加価値を年平均で3%以上増やす計画を立てること
賃金の増加要件従業員や役員の給与合計を年平均で2%以上増やす、または直近5年間の地域の最低賃金の伸び率以上にする。
事業所内最低賃金水準要件毎年、事業所内の最低賃金を地域の最低賃金より30円以上高くする。
従業員の仕事・子育て両立要件「次世代育成支援対策推進法」に基づき、子育てと仕事の両立支援に向けた行動計画を作成し、公表する。
※従業員数21人以上の企業が対象

上記の要件は、補助事業終了後3~5年の事業計画において満たさなくてはなりません
補助金の支給が確定した日をふくむ年度を1年目として、事業計画を策定します。

なお、海外事業を実施している企業や大幅な賃上げ、最低賃金引き上げに関する特例措置要件もあるため、該当する場合は別途確認しておきましょう。

支給金額

補助金の支給金額は従業員数により異なり、各従業員数別の上限額は以下のとおりです。

従業員数補助上限額
5人以下750万円
6~20人1,000万円
21~50人1,500万円
51人以上2,500万円

なお、補助下限額は100万円です。

補助率は設備投資全額に対して中小企業は1/2、小規模企業・小規模事業者は2/3となっており、事業規模が小さいほど優遇されています

事業規模が小さい会社は積極的に補助金の利用を検討しましょう。

IT導入補助金

IT導入補助金はものづくり補助金と同様、中小企業基盤整備機構と中小企業庁が実施する補助金制度です。

中小企業や小規模事業者が自社の生産性向上を目的とし、DXや業務効率を上げるためにITツールの導入費用を補助してくれます

補助を受けるためにはIT導入支援事業者とやり取りし、申請する必要があります。

参考:IT導入補助金

利用方法

IT導入補助金を利用するためには、IT導入事業者に導入システムに関する相談や登録申請を行ってもらう必要があります
自社単独での導入では利用できません。

IT導入支援事業者は、IT導入補助金の事務局や外部審査委員会により選定された事業者であり、ITシステムに精通しています。
そのため、導入を考えている企業自体に知識がなくても導入に支障ありません。

ITツールの登録申請はIT導入支援事業者が行い、補助金の申請は導入企業が行うため、必要な手続きの内容を理解しておきましょう。

申請枠の種類

IT導入補助金には申請枠が5つ設けられています。
各申請枠は以下のとおりです。

  • 通常枠
  • インボイス枠(インボイス対応類型)
  • インボイス枠(電子取引類型)
  • セキュリティ対策推進枠
  • 複数社連携IT導入枠

複合機で使用できる枠は通常枠です。

なお、複合機の購入に使用するためには、機器単体での購入ではなく、同時にソフトウェアの購入が必要であることに留意しておきましょう。

対象となるソフトウェアについては、IT導入支援事業者に問い合わせてください。

補助金額

IT導入補助金の補助率は1/2以内、2/3以内の2通りです。

最低賃金以上で3ヶ月以上雇用している従業員が30%以上であることを証明できれば2/3以内、そうでない場合は1/2以内となります。

また、補助金額は下表の業務プロセスのうち、1~3つなら5万円以上150万円未満、4つ以上なら150万円以上450万円以下と定められています。

プロセス番号業務内容
1顧客対応・販売支援
2決済・債権債務・資金回収管理
3供給・在庫・物流
4会計・財務・経営
5総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務
6その他の業種固有のプロセス
7汎用・自動化・分析ツール

より多くの補助を受けたい場合は、4つ以上のプロセスでの導入をめざしましょう。

なお、7番の「汎用・自動化・分析ツール」のみでの申請は不可能となっているため、他のプロセスと組み合わせる必要があります。

コピー機の導入に活用できる助成金・制度

コピー機・複合機の導入に活用できる助成金・制度は以下の4種類です。

  • 働き方改革推進支援補助
  • 業務改善助成金
  • 創業助成金
  • 中小企業経営強化税制

順番に解説していきます。

働き方改革推進支援助成金

働き方改革推進支援助成金は、厚生労働省が実施している政策で、中小企業の時間外労働を減らすために生産性を上げる機器購入を支援してくれます

支給対象には、労働能率の増進に関する設備・機器の導入や更新が含まれているため、複合機を新規購入または買い替えにより仕事効率が向上するのであれば助成が受けられます。

この助成金は対象企業が厳格に定められているので、次項の条件をよく読み、該当している場合は申し込みを検討しましょう。

参考:働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース) |厚生労働省

対象企業

働き方改革推進支援助成金の対象は、以下の条件をすべて満たしている企業です。

  • 労働者災害補償保険の適用を受けている
  • 交付申請時点で、以下の成果目標1から3のいずれかを設定し達成に向けて取り組んでいること
    1. 36協定(残業に関する労使の取り決め)で、「月60時間以内」または「60~80時間以内」に残業の上限を設定して、労基署に提出する。
    2. 会社として、有給休暇を計画的に取得できるルールを新しく整える。
    3. 「時間単位の有給休暇」とあわせて、病気休暇、教育訓練強化等、特別休暇のいずれか1つ以上を導入する:
  • すべての職場において、交付申請時点で年5日の年次有給休暇の取得に向けて就業規則を整備している

一つでも当てはまらない場合は制度を利用できないため、事前に確認しておきましょう。

支給金額

働き方改革推進支援助成金を利用して複合機を購入、または更新した場合、支給される金額は以下の計算式により求められます。

複合機を購入または更新する際に支払った金額の合計×補助率3/4

ただし、常時雇用している従業員数が30人以下で複合機の購入・更新費用が30万円を超える場合は補助率を4/5として計算します。

複合機の購入費用の半分以上を支給してくれるため、実質負担をかなり抑えられます

特に常時雇用している従業員数が30人以下の中小企業であれば、費用負担が20%となるため、積極的な利用がおすすめです。

業務改善助成金

業務改善助成金は、厚生労働省が実施する助成金制度です。
業務の生産性向上に必要な設備投資と従業員の最低賃金の引き上げを行うことで助成金が支給されます。

そのため、業務改善助成金を利用して複合機の購入を行う場合は、設備投資だけでなく従業員の最低賃金の引き上げも実施しましょう。

参考:業務改善助成金|厚生労働省

対象事業者

業務改善助成金の対象となるのは、中小企業もしくは小規模事業者です。
具体的には、下表の「資本金または出資額」と「雇用者数」の両方を満たす事業者が対象です。

業種業態資本金または出資額雇用者数
小売業飲食店など5,000万円以下50人以下
サービス業物品賃貸業、宿泊業、医療・福祉など5,000万円以下100人以下
卸売業卸売業1億円以下100人以下
その他農業、林業、漁業、建設業、製造業など3億円以下300人以下

ただし、地域別最低賃金よりも事業所内の最低賃金が50円以上高い場合は対象外となります。まずは地域別最低賃金との差を確認してください。

助成金額

業務改善助成金の助成率は、申請する企業の最低賃金によって、以下のように変動します。

  • 最低賃金1,000円未満:4/5
  • 最低賃金1,000円以上:3/4

なお、令和6年度版までは生産性が向上した場合は、助成率の割り増しが行われていましたが、令和7年度版では廃止となっています。

参考:令和 7年度業務改善助成金の一部変更のお知らせ

創業助成金

創業助成金は、各都道府県や市区町村が実施する助成金制度です。地域活性化や開業率のアップを目的としています。

助成対象者は創業して1〜5年未満の中小企業者で、期間は実施する自治体ごとに異なります
詳しくは自社の所在地のホームページを確認してみましょう。

助成対象となる経費は以下のとおりであり、複合機の購入費用も含まれます。

  • 賃借料
  • 広告費
  • 器具・備品購入費
  • 産業財産権出願・導入費
  • 専門家指導費
  • 従業員人件費
  • 市場調査・分析費
  • 商店街会費
  • ホームページ作成費

助成される費目が多いため、創業時の費用負担を大幅に減らせます。

参考:令和6年度第2回 創業助成事業募集のお知らせ|6月|都庁総合ホームページ

中小企業経営強化税制

中小企業経営強化税制は、購入・更新した複合機の費用の10%または7%を税額控除するか、全額経費として計上するかを選択できる制度です。

この制度のメリットは、複合機を購入した年度の利益に対して支払う税金を少なくできる点です。
これまでご紹介してきた補助金や助成金とは違い、直接的な資金の援助を受けられるわけではありません。

参考:No.5434 中小企業経営強化税制(中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却又は税額控除)|国税庁

対象企業

この制度は、その名のとおり中小企業が対象です。
具体的には以下の条件を満たしている必要があります。

  • 資本金、出資金が1億円以下
  • 雇用している従業員の数が1,000人以下
  • 資本金、出資金がない法人で雇用する従業員の数が1,000人以下
  • 協同組合など

上記に該当していても大規模法人から1/2以上の出資を受けている法人や、2社以上の大規模法人から合計2/3以上の出資を受けている法人は対象外となります。

また、娯楽業と制風俗関連特殊営業に該当する事業を行っている企業も対象外です。

申請方法

中小企業経営強化税制を申請する方法は以下の4種類あります。

  • A類型
  • B類型
  • C類型
  • D類型

複合機の購入・更新で申請する際はA類型を選択してください

A類型の申請方法の流れは以下のとおりです。

  1. 複合機を購入したメーカーに証明書の発行依頼を行い、生産性が向上する機器を購入した証明書を受け取る
  2. その後、経営力向上計画を策定し主務大臣へ提出
  3. 主務大臣から認定を受けてから複合機を購入し、税務申告を行う

税務申告の際は、メーカーから受け取った証明書や主務大臣に申請した書類や認定書の写しが必要となるため忘れずに添付しましょう。

コピー機の導入に補助金・助成金を活用する際の注意点

コピー機・複合機の導入に際して、補助金・助成金の活用を検討する場合は、以下の注意点を押さえておきましょう。

  • 不備や漏れのないように手続きを進める
  • 交付されるまでに時間がかかる
  • リース契約は補助金・助成金の対象外となるケースがある

一つずつ解説します。

不備や漏れのないように手続きを進める

補助金や助成金の手続きは、不備や漏れのないよう進めましょう。

申請書の記載漏れや添付書類の不足などがあると受理されず、再提出が必要です。
再提出の準備をするあいだに申請期限が過ぎてしまえば、補助金や助成金を受け取れないかもしれません。

補助金や助成金の手続きは複雑で、いざ着手すると思った以上に時間と手間がかかるケースがあります。
とくに初めて利用する場合は、スムーズに申請できないことも多いでしょう。

また、ホームページに申請方法が記載されているものの、対象となる事業主や設備、申請の条件が細かく分かれているため、条件を満たすために何をしなければいけないのかを読み解く力も求められます。

分からないことがある場合は問い合わせて確認し、一度の手続きでの完了をめざしましょう。

交付されるまでに時間がかかる

補助金や助成金は、申請すればすぐに購入費用が振り込まれるわけではありません。
申請手続きをしたあと、複合機を購入し、しばらく経ってから所定の金額が振り込まれます

ここで重要なのは、まずは自分で支払を済ませなければいけないという点です。
購入資金を支払ってから、助成金・補助金が振り込まれるまでのあいだに、取引先に支払う現金が用意できないなどといった事態に陥れば、会社の存続が危機に瀕します。

申請時に担当窓口で補助金・助成金の支給タイミングについて確認し、支給されるまでのあいだに自社の資金が枯渇してしまわないよう、余裕をもった資金計画を立てておきましょう。

リース契約は補助金・助成金の対象外となるケースがある

一般的に、補助金や助成金の対象になるのは、複合機を購入した場合の費用です。
リース契約費用は対象外になるケースが多いので注意してください。
ホームページで適用条件を確認しましょう。

しかし、一部の補助金や助成金ではリース契約費用も対象になります。
リース契約での複合機設置を希望する場合は、リース契約期間や期間終了後の返却条件などと購入した場合を比較し、メリットが大きい方法を選択しましょう。

まとめ

複合機を購入する際に利用できる補助金・助成金は複数種類あり、最大90%の援助を受けられます。

ただし、単に複合機を購入すれば良いというわけではなく、最低賃金のアップや複数の業務効率向上などの条件を満たすことが必要です。
また、多くは中小企業向けの施策のため、大企業では利用できません。

それぞれの補助金・助成金制度の詳細を確認し、自社に最もメリットの大きい制度を活用しましょう。

株式会社ファーストでは、コピー機・複合機のリースや中古販売を行っており、創業33年の実績とさまざまな業界で導入してきたノウハウがあります。
当社は、業界内でもトップクラスに安いランニングコストを提供している自負があります。

コピー機・複合機の導入やリース先の変更を検討されている方は、以下からお問い合わせください。

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