複合機の引っ越し方法は?必要な費用や確認すべきポイントについて解説

複合機・コピー機

引っ越し

オフィスの移転やレイアウト変更にともない、複合機の引っ越しが必要になる場合もあるでしょう。
複合機は重量があるだけでなく、精密な内部構造を持つため、移動には専門的な知識と細心の注意が必要です。

この記事では、複合機の適切な引っ越し方法、料金の目安、引っ越し前に確認したい注意点について、詳しく解説します。

複合機の引っ越し方法

複合機は重量があり、非常にデリケートな構造を持つ精密機械です。
運搬方法を誤ると、わずかな衝撃でも故障につながるおそれがあります。

また、無理に動かそうとすると、ご自身の怪我や建物を傷つける原因にもなるでしょう。
複合機の引っ越しは、引っ越し業者や専門業者など、必ず専門知識を持つプロの業者に依頼することが重要です。

引っ越し業者に依頼する

オフィス移転の際は、一般的な引っ越し業者にまとめて依頼するケースが多く見られます。
オフィス家具や備品と一緒に複合機の運搬も任せられるため、業者とのやり取りが一度で済み、全体の費用を抑えやすいメリットがあります。

ただし、複合機のような精密機器の取り扱いには高度な注意が必要です。
引っ越し業者にとってはリスクが大きく、依頼を断られるケースや、専門業者へ再委託される場合もあります。
事前に「複合機の運搬に対応しているか」「万が一の補償があるか」などを確認しておきましょう。

専門業者に依頼する

より安全性と確実性を重視するならば、精密機器の輸送を専門とする業者へ依頼するのがおすすめです。
複合機の構造や運搬時の注意点を熟知したスタッフが対応するため、破損などのリスクを最小限に抑えられるでしょう。

専門業者は、輸送中の振動や衝撃を最小限に抑えるための専用機材を保有しています。
例えば、走行中の振動を吸収するエアサスペンションを搭載した車両(エアサス車)や、機器を保護するための梱包資材などです。
これらを使用した万全の体制で複合機を運んでくれるでしょう。

複合機の引っ越し費用

複合機の引っ越しにかかる費用は、機器の状況や移転条件によって大きく変動するため、一概にいくらとはいえません。
傾向として、移動距離が長いほど輸送コストが増加し、大型で重い機種ほど作業に必要な人員が増え、クレーンなどの特殊な機材が必要になるなどで、費用が上がります。

また、建物の状況や搬出入経路も費用に大きく影響します。
エレベーターの有無や階段の段数、通路の幅なども重要です。
例えば、1階から4階へエレベーターを使用して1台の複合機を搬入するケースでは、梱包作業も含めた場合、約4万円ほどの費用がかかるとされています。

ただし、上記のケースはあくまで一例に過ぎません。
正確な費用を把握するには、複数の業者から見積もりを取り、サービス内容や補償の有無も含めて比較検討することが大切です。
事前にしっかりと情報収集を行い、トラブルを未然に防ぎましょう。

複合機の引っ越し前に確認すべき点

複合機の引っ越しをスムーズに進めるには、業者に依頼するだけでは終わりません。
契約内容から移転先の設置環境、複合機本体の状態まで、チェックすべきポイントは多岐にわたります。

ここからは、複合機の引っ越しで特に重要なポイントを「契約編」「移設先編」「複合機本体編」の3つに分けて解説していきます。

契約編

複合機の引っ越しで特に注意したいのが、契約に関する事項です。
複合機のリース契約は、リース会社独自のルールが定められている場合も多く、確認を怠ると大きなトラブルに発展しかねません。

また、輸送業者を選ぶ際には、実績をしっかりと見極める必要があります。
安全かつスムーズに引っ越しを終えるために、契約内容の確認と業者選びは慎重に行いましょう。

複合機の導入時にどのような契約を結んだのか

まずは、複合機の導入形態が「購入」か「リース契約」かを確認しておきましょう。
リース契約の場合、複合機の所有者はリース会社となります。
そのため、利用者が勝手に動かすことは契約で認められていません。

リース契約書には、複合機の設置場所が明記されており、無断で移設することは契約違反になる可能性があります。
契約違反とみなされた場合、違約金の請求や契約解除、移設先で故障した際の補償が受けられないおそれがあります。

複合機の引っ越しが決まったら、必ずリース会社へ連絡しましょう。
リース会社によっては、指定業者による移設を義務づけている場合や、独自の手続きが必要なケースもあります。
契約内容をしっかりと読み込み、リース会社の指示に従うことが大切です。

参考:複合機 リース契約

輸送業者の実績は豊富か

複合機などの精密機器の輸送実績が豊富な輸送業者なのかを確認しましょう。
前述のとおり、複合機は精密機器であり、安全な輸送には専門的な知識と技術が必要だからです。

依頼を検討している業者の公式ホームページで複合機の取り扱い実績や過去の事例を調べてみましょう。
あわせて、輸送方法や対応体制について質問することで、対応力の有無も判断できます。

また、作業にあたるスタッフが精密機器の取り扱いに関する教育や訓練を受けているかも、業者選びの重要な基準となります。
なお、リース会社が自ら運搬を担当している場合や、信頼できる業者を紹介してくれるケースもあります。
そうした業者は精密機器の取り扱いを熟知しているため、安心して引っ越しを任せられるでしょう。

移設先編

無事に複合機を運び出せても、移設先でスムーズに設置できなければ意味がありません。
新しいオフィス環境で複合機を問題なく使用するためには、複合機の搬入経路や電源・設置場所の環境など、事前にチェックすべき点がいくつかあります。

移転先の担当者と連携しながら、引っ越し準備を万全に整えましょう。

入口・搬出入経路に問題なく搬入できるか

まず確認すべきは、複合機が問題なく新しい移設先内に運び込めるかどうかです。
複合機本体の寸法(幅・奥行き・高さ)を正確に測定し、移転先の建物の入口、廊下、エレベーターのサイズ(扉の開口寸法・内部の広さ・耐荷重など)と照らし合わせておきましょう。

特に曲がり角や狭い通路、段差がある場所は注意が必要です。
図面だけでは判断できないことも多いため、実際に現場でメジャーを使って確認するのが確実です。

搬入が難しいと判断された場合は、早めに業者へ相談し、対応策を検討してもらいましょう。

電源が確保できるか

複合機は多くの電力を消費する機器のため、移転先での電源確保は必須です
使用する複合機の電源仕様(電圧・電流)を確認し、設置する場所付近に、電源仕様を満たすコンセントがあるかチェックしてください。

また、延長コードやOAタップを使用した「タコ足配線」は避けましょう。
複合機は印刷中や起動時に消費電力が大きくなり、ブレーカーが落ちたり、コードの発熱による火災の原因になったりする可能性があります。

可能であれば壁のコンセントから直接電源を取るか、複合機専用の電源回路を設けるとより安全です。

湿気や直射日光による影響がない場所か

複合機の性能を維持し、長く使い続けるためには、設置場所の環境条件も非常に重要です。
精密な機械部品や電子回路で構成されている複合機は、周辺環境の変化に敏感なためです。

まず、直射日光が当たる場所は避けてください。
高温によりプラスチック部品が変形したり、内部の部品が劣化したりするおそれがあります。操作パネルの色褪せも早まる可能性があります。

また、湿度の高い場所や、結露が発生しやすい窓際なども適しません。
湿気は紙詰まりや金属部品のサビ、さらには電子回路のショートを引き起こすリスクがあります。
風通しが良く、湿気の少ない場所を選びましょう。

メンテナンスに必要なスペースはあるか

設置の際には、メンテナンス作業が円滑に行えるよう、本体の周囲に十分なスペースを確保することも大切です。
壁や家具にぴったり接していると、用紙補給やトナーカートリッジの交換、紙詰まりの除去といった基本的な作業に支障が出る場合があります。

また、複合機は専門業者による定期的な保守点検や修理作業も発生します。
作業員が安全かつスムーズに動けるスペースを確保しておくことで、トラブル発生時の対応も迅速になるでしょう。

複合機本体編

引っ越し当日は専門業者がスムーズに作業を開始できるよう、複合機本体の事前準備も整えておきましょう。
運搬中にトラブルが起きないよう、ケーブル類の取り外しや消耗品の管理など、ご自身でできる範囲の準備を済ませておくと、移転先でも再設置しやすくなります。

ケーブル類はすべて取り外しているか

複合機に接続されている電源ケーブルやUSBケーブル、LANケーブルなどのケーブル類は、輸送前にすべて取り外しておきましょう。
ケーブルを接続したまま輸送すると、ケーブルが引っ張られて断線する、複合機本体の接続ポート(差込口)を破損するなどのリスクがあります。

取り外したケーブル類は、紛失しないように一本ずつ束ねてまとめておきましょう。
どのケーブルがどこに接続されていたかを示すラベルを貼っておくと、移転先で再接続しやすくなります。

インクはすべて抜かれているか

複合機の輸送前には、トナーカートリッジやインクカートリッジを取り外しておきましょう。
複合機に使用されているトナーやインクは、輸送時の振動や傾きによって、容器から漏れ出す可能性があるためです。

特にトナーは非常に細かい粉末のため、一度飛び散ると掃除が難しく、複合機の内部機構に付着してしまうと、故障の原因となります。
取り外したカートリッジ類はビニール袋に入れて個別に梱包し、輸送中の衝撃から保護しましょう。

給紙トレイやカバー類が閉じているか

複合機の輸送前には、すべての給紙トレイや各種カバーが確実に閉じているかご確認ください。
複合機には多くの可動部分があり、輸送中に開いたり、飛び出したりすると、他の荷物と接触して破損するリスクがあります。

輸送中に開かないように、粘着力の弱い養生テープなどで軽く固定しておくとより安全です。
粘着力の強すぎるテープは本体の塗装を傷めることがあるため、はがしやすいテープを使用してください。

まとめ

複合機は精密機械のため、引っ越しの際には専門知識を持つ引っ越し業者や、精密機器を専門とする輸送業者へ依頼しましょう。
リース契約の場合は、必ず引っ越し前にリース会社へ連絡し、契約条件や移設に関するルールを確認してください。

また、移設先では搬入経路や電源の有無、湿気や直射日光といった設置環境の確認も忘れずに行いましょう。
複合機本体の事前準備も含めて対応することで、トラブルを避け、スムーズな再稼働につなげることができます。

ファーストでは、業界最安級のランニングコストで、リースの複合機を取り扱っています。
豊富な商品ラインナップと充実したサポート体制で、業種や業務に応じた最適な機種のご提案が可能です。

定期的なメンテナンスや迅速な故障対応はもちろん、最新ソフトウェアへのアップデート対応や、新機能・操作方法に関するサポートも行っており、安心してご利用いただけます。
複合機の新規導入や買い替えをご検討中の方は、ぜひファーストにご相談ください。

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